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グリーグのピアノ曲

目の覚めるような演奏をきっかけに、馴染みの薄かった作品の魅力に開眼するというのは、よくあることですが、先日リリースされたアルド・チッコリーニの新録音、グリーグの抒情小品集は正にそうしたものです

●グリーグ:抒情小品集第1集-第10集
 アルド・チッコリーニ(P)(FAZIOLI使用)
Cascavelle VEL 3083 (輸入盤 3CD)

スイスのマイナーレーベルCascavelleは、チッコリーニがFAZIOLIを使用した録音を順次リリースしていて、今回のグリーグは、シューマンの謝肉祭、ショパンの夜想曲集に続く第3弾。店頭ではあまり見かけないCDですが、ピアノ好きならば一聴をお奨めします。

チッコリーニは以前からグリーグを得意として、仏EMIから発売されていた名演集にもバラードと抒情小品集が数曲収録されていました。これも見事にカッティングされたクリスタルのように一点の濁りもなく洗練された彼らしい演奏ですが、今回の録音は、FAZIOLIに出会って以来の芸風の変化を反映した一層魅力的な演奏です。2003年の来日ライブ録音で聴かれる様な、香りたつような音色の妙を駆使しながらも、全体に穏やかな優しさが漂っていて、旧録音以上にグリーグの魅力を引き出しているように思えます。

この演奏に刺激されて、定評のあるナクソスの名盤、グリーグのピアノ曲全集も聴いてみました。

●グリーグ:ピアノ曲全集
 アイナル・ステーン=ノックレベルグ(p)
 Naxos (輸入盤 14CD)

なんて素直で温かみのある音だろう。ノックレベルグの演奏は、良い意味、田舎びた、衒いなく丁寧なもの。14枚全てがムラなく良いが、よく聴くのは2,3,4集。特に2集のノルウェー民謡は、まさに珠玉の旋律の宝庫で、ディーアスの「春初めてのカッコウを聞いて」に引用された「オーラの谷で」も含まれています。慌しく目の前を過ぎていくものが多い中、こういう録音を手元において何度も味わえる幸せをしみじみ感じますね。

それから、クラウディオ・アラウの大ファンとして、あの木質的な音でグリーグを弾いたらさぞかし良かろうと方々あたってみましたが、残念ながら独奏曲の録音は残っていないようです。レパートリーの広い彼のこと、弾いていない筈はないのですが、どこかにライブ録音でも埋もれていないだろうか。アラウはグリーグの協奏曲を3度録音していて、晩年にコリン・ディヴィスと録音したものは入手しましたが、これもカップリングのシューマンとともに懐の深い響きで満足しました。

●グリーグ:ピアノ協奏曲
 シューマン:ピアノ協奏曲
 クラウディオ・アラウ(P), ボストン交響楽団
 サー・コリン・デイヴィス指揮
 Philips (国内盤)

それにしても、グリーグの抒情小品集は、コンサートでかしこまって聴くと言うよりは、本来もっと家庭的な、個人的な楽しみの音楽なのかもません。こんな曲を弾けたらどんなにいいだろう、今年はアリエッタでも挑戦してみようかと、万年ピアノ初心者は分不相応な野望を抱くのでした。
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