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クヴァピルの名盤復活

クヴァピル

先日、Amazonからヤナーチェクのピアノ曲のCDが届いた。

ヤナーチェク:ピアノ、ヴァイオリン、チェロのための作品集
霧の中で/霧の中で(補遺)
ズデンカ変奏曲
3つのモラヴィア舞曲
ヴァイオリン・ソナタ/ロマンス/ドゥムカ(*)
プレスト/おとぎ話(+)

ラドスラフ・クヴァピル(ピアノ)
ペトル・メッシェレウル(ヴァイオリン(*))
エヴゼン・ラッタイ(チェロ(+))

kvapil

チェコを代表するピアニスト、ラドスラフ・クヴァピル(Radoslav Kvapil, 1934年ブルノ生)は、ヤナーチェクの弟子だった音楽学者ルドヴィーク・クンデラ(作家ミラン・クンデラの父)に6歳から師事し、ブルノのヤナーチェクアカデミーを彼の指導の下で卒業している。つまりクヴァピルもエリシュカ同様、ヤナーチェクの孫弟子にあたる。クヴァピルはドヴォジャークのピアノ曲集(Supraphon)をはじめとして多くの録音があり、ヤナーチェクのピアノ曲は私が知る限り4回録音している。

1. Panton 1969-1970 2CD ピアノ曲集(草陰の小径、霧の中で、1905年等)
2. CALIOPE 1988 1CD ピアノ曲集(草陰の小径)
3. ADDA 1989 2CD ピアノ曲集(草陰の小径、霧の中で、1905年等)
             室内楽曲集(vnソナタ、おとぎ話等)
4. Unicorn 1994 1CD ピアノ曲集(草陰の小径、霧の中で、1905年) 

共演しているメッシェレウルとラッタイはターリヒ弦楽四重奏団のメンバー。今回入手したCDを聴き、さすがベテラン、これぞコアなヤナーチェクと惚れ惚れしたが、よく確認すると、これは3のADDA盤の再発だった。

このADDA盤は長らく入手困難だった名盤で、クヴァピルの録音でも最上のものだと思う。クヴァピルの演奏は、フィルクシュニーの録音に馴染んだ耳で一聴すると訥弁のようだが、実に巧みに”方言”を駆使し不均一に流れるヤナーチェク節を歌っている。これがモラヴィア人特有の呼吸感だろうか。「霧の中で」の内省的な表情、ズデンカ変奏曲のロマンチックな純情、モラヴィア舞曲の民俗的なリズム感など、どれも圧巻。なにより鄙びた音色が素晴らしく、これは共演者の弦にもいえる。

特筆すべきは「霧の中で」の補遺で、録音は今のところこれだけだ。好事家の興味を惹く半端モノではなく、この曲の異稿として味わう価値は十分ある。

ヤナーチェクのピアノ曲は今やスタンダードなレパートリーとなりCDも随分増えたが、最もモラヴィア色の濃い名盤の廉価復活を大いに歓迎したい。
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