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映画『シャッターアイランド』の音楽

シャッターアイランド

先日、DVDで昨年公開のアメリカ映画『シャッター アイランド』を観た。

●シャッターアイランド
2010年・アメリカ
監督 マーティン・スコセッシ
出演 レオナルド・ディカプリオ,マーク・ラファロ,
ベン・キングスレー,ミシェル・ウィリアムズ
http://www.s-island.jp/

舞台は1950年代のアメリカ、精神を病んだ重大犯が収容される孤島の医療施設。連邦保安官テディ・ダニエルズ(レオナルド・ディカプリオ)はこの島の女性患者失踪事件を捜査すべく現地に赴く。しかし、施設の責任者ジョン・コーリー医師(ベン・キングスレー)をはじめ、島の者は皆、何かを隠している様子。閉鎖的な施設の制約の中、テディは相棒の保安官チャック・オール(マーク・ラファロ)と共に捜査を進めていくが....。

これはとても面白いミステリーだった。オチはある意味、この種のミステリーの定番なのだが、哀しいラストシーンが良い。特筆すべきは全編に渡り現代音楽が効果的に使用されていること。リゲティ、ベンデレツキ、ケージ、フェルドマン、シェルシ、ハリソン、シュニトケ、アダムス、イーノ等、随分と凝った選曲だ。まだ初っ端から随分大仰なサウンドだと思ったが、不穏な雰囲気を盛り上げる映像とともに一気にドラマに引きこまれてしまった。エンドクレジットに流れる曲はマックス・リヒター(1966-)の“On The Nature Of Daylight”に”ブルースの女王”ダイナ・ワシントンの“This Bitter Earth”をかぶせた「マッシュアップ曲」だそうだが、これがまた沁みる。

サウンドトラックに収録された曲目は以下のとおり。

Disc 1
1."Fog Tropes" (Ingram Marshall) – (Orchestra of St. Lukes & John Adams)
2."Symphony No. 3: Passacaglia – Allegro Moderato" (Krzysztof Penderecki) – (National Polish Radio Symphony & Antoni Wit)
3."Music for Marcel Duchamp" (John Cage) – (Philipp Vandré)
4."Hommage à John Cage" – (Nam June Paik)
5."Lontano" (György Ligeti) – (Wiener Philharmoniker & Claudio Abbado)
6."Rothko Chapel 2" (Morton Feldman) – (UC Berkeley Chamber Chorus)
7."Cry" – (Johnnie Ray)
8."On the Nature of Daylight" – (Max Richter)
9."Uaxuctum: The Legend of the Mayan City Which They Themselves Destroyed for Religious Reasons – 3rd Movement" (Giacinto Scelsi) – (Vienna Radio Symphony Orchestra)
10."Quartet for Strings and Piano in A Minor" (Gustav Mahler) – (Prazak Quartet)

Disc 2
1."Christian Zeal and Activity" (John Adams) – (The San Francisco Symphony & Edo de Waart)
2."Suite for Symphonic Strings: Nocturne" (Lou Harrison) – (The New Professionals Orchestra & Rebecca Miller)
3."Lizard Point" – (Brian Eno)
4."Four Hymns: II for Cello and Double Bass" (Alfred Schnittke) – (Torleif Thedéen & Entcho Radoukanov)
5."Root of an Unfocus" (John Cage) – (Boris Berman)
6."Prelude – The Bay" – (Ingram Marshall)
7."Wheel of Fortune" – (Kay Starr)
8."Tomorrow Night" – (Lonnie Johnson)
9."This Bitter Earth"/"On the Nature of Daylight" – (Dinah Washington & Max Richter)

ここで最も印象的に使用されているのが、マーラーの若書きであるピアノ四重奏曲イ短調。嵐の夜、テディは相棒と共にコーリー医師を訪ねる。南北戦争時代に作られたという屋敷の豪奢な居間にはレコードからマーラーの室内楽が響き、一癖ありそうなコーリーの同僚、ジェレミア・ニアリング医師(マックス・フォン・シドー)も彼らを迎える。相棒がコーリーに尋ねる。「いい音楽だ。ブラームスか?」

この不健康に甘美な音楽はテディのトラウマを回想させる音楽として絶妙だが、この音源はチェコのプラジャーク弦楽四重奏団と萱原祐子によるPraga盤だ。

●マーラー&シェーンベルク作品集
 グスタフ・マーラー:
   (1)ピアノ四重奏(1876年)
 アーノルド・シェーンベルク:
   (2)弦楽四重奏 in D(1897年)
   (3)弦楽三重奏 op.45(1946年)
   (4)ヴァイオリンのためのファンタジー op.47(1949年)

 プラジャーク弦楽四重奏団、萱原祐子(pf)
 Harmonia Mundi Praga
プラジャークのマーラー


現在、名古屋在住の榊原(旧姓:萱原)祐子さんはチェコの名ピアニスト、ヤン・パネンカに師事し、プラジャーク弦楽四重奏団と共演した録音がPragaレーベルから7枚発売されている。それらは皆、アンサンブルの愉悦と緊張感に満ちた優れた演奏で海外でも高く評価されているが、特にヤナーチェクの弦楽四重奏曲とヴェイオリン・ソナタは1998年フランス・ディアパゾン・ドール室内楽部門年間最優秀賞を受賞している名盤だ。


●ヤナーチェク室内楽作品集
レオシュ・ヤナーチェク:
(1)弦楽四重奏 第1番「クロイツェル・ソナタ」
(2)ヴァイオリン ソナタ
(3)弦楽四重奏 第2番「内緒の手紙」
 プラジャーク弦楽四重奏団、萱原祐子(pf)
 Harmonia Mundi Praga (フランス)
プラジャークのヤナーチェク

当会会員でもある萱原祐子さんは、ヤナーチェクのピアノ作品も録音しているが、これも素晴らしい内容なので併せてお勧めしたい。
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