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巨匠マッケラス逝く

mackerras


巨匠サー・チャールズ・マッケラスが、7月14日、癌のためロンドンで亡くなった。享年84歳。

言うまでもなくヤナーチェキアンにとってヤナーチェク演奏の大家マッケラスは特別な存在だ。今日ヤナーチェクの作品が国際的に受容されているのもマッケラスの優れた演奏によるところが大きい。また、知的に旺盛でチェコ語も含め複数の言語に堪能だった彼は、ヤナーチェク研究の権威ジョン・ティレル教授と協同して楽譜の校訂などを行い、学術的にも多大な貢献をした。

マッケラスの演奏は、溌剌としたリズムのキレが特徴的で、オケを明晰に鳴らす芸はもとよりオペラなどでの呼吸感も素晴らしいものだった。こうした個性は『利口な女狐の物語』で最大限発揮され、デッカへの録音はポップの名唱とともに歴史的な名盤となった。

またヤナーチェク、チェコ音楽ばかりでなく、バロックから古典派、ロマン派、英国音楽など幅広いレパートリーで一級の演奏を聴かせた。特に手兵スコットランド室内管を振った晩年の録音は、創意と気力が漲る見事な演奏だと思う。

ここ数年、老齢による体調不良が伝えられていたが近頃まで録音がリリースされており楽観していた。録音を聴く限り衰えを感じさせない充実した活動をしていただけに、この悲報はファンとして大変残念だ。今年3月のコヴェントガーデンにおける『利口な女狐の物語』が最後の仕事だった。謹んでご冥福をお祈りしたい。

※以下に私のお気に入りのマッケラスの録音を挙げる。

ヤナーチェク:『利口な女狐の物語』/VPO(Decca)
ヤナーチェク:『死者の家から』/VPO (Decca)
マルチヌー:歌劇『ジュリエッタ』からの3つの断章他/CPO、コジェナー、他 (Supraphon)
ブラームス:交響曲全集/スコットランド室内管(Telarc)
ベートーヴェン:交響曲全集 /スコットランド室内管、フィルハーモニア管(Hyperion)
モーツァルト:後期交響曲全集/スコットランド室内管(Linn Records)
ディーリアス:アパラチア、高い丘の歌他 ウェールズ・ナショナル・オペラ管/(Decca)


※それにしても、マッケラスによる『ブロウチェク氏の旅』の録音がないのは残念だ。彼はこの作品をヤナーチェク生誕150周年である2004年にプラハ国民劇場で振っているが、ライヴ録音はないものだろうか。
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