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地声交じりのオケゲム

フランドル楽派の大作曲家オケゲム(1410-1497)が大好きで、時々ネット検索しているのですが、先日面白い録音を見つけました。

●オケゲム/レクイエム(死者のためのミサ)
ボルヌス・コンソート(Bornus Consort)、
スコラ・グレゴリアーナ・シレジエンシス(Schola Gregoriana Silesiensis)
(輸入盤 ポルトガルMULTIKULTI PROJECT)

ここではポルトガルの2つの男声アンサンブルが典礼に沿った形で演奏しています。
ボルヌス・コンソートは、マルチン・ボルヌス=シュチチンスキをリーダーとした団体で、古楽ファンから「ポルトガルのアンサンブル・オルガヌム」と呼ばれているそうですが、私には初耳でした。スコラ・グレゴリアーナ・シレジエンシスは、2000年に創設されたグレゴリオ聖歌隊で、このCDは彼らのデビューアルバムになります。

演奏はかなり個性的なもので好悪分かれるかもしれませんが、私はとても面白く聴きました。スコラ・グレゴリアーナ・シレジエンシスによるグレゴリオ聖歌の歌唱は、地声交じりのこぶしが利いたもので、アラブの影響を濃厚に感じるのはポルトガルだからでしょうか。冒頭のアンティフォーナから夕暮れのモスクで響く朗誦のような、独特の節回しに驚かされます。ボルヌス・コンソートは、精緻で均質なアンサンブルというよりは、一昔前の団体のように節をたっぷり歌いこんでいて味わい深く、私の好みに合っています。

この録音では、グレゴリオ聖歌をスコラ・グレゴリアーナ・シレジエンシスが、レクイエムをボルヌス・コンソートが主に担当しているのでしょうが、Kyrie等、ところによっては両者が対話をするように交じり合い、面白い効果を挙げています。例えば、通常あまり目立たないポリフォニーの中声部に地声が交じることで、複雑に揺れ動く旋律がこぶしのように浮き上がり、ソロと合唱の対話のように聴こえますが、それでいてポリフォニーの枠にはちゃんと収まっています。また時折、スコラ・グレゴリアーナ・シレジエンシスの声明のような地声の合唱が応答するのに驚かされますが、これがむしろ典礼の雰囲気たっぷりで魅力的です。教会での実況のような録音も優れています。
やや際物に近いかもしれませんが、ルネサンス・ポリフォニー好きならば一聴をお勧めします。
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